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2012年10月 3日 (水)

現在の"大停滞"の原因は?

今回は、現在の"大停滞"の原因について論じた著作の紹介。

著者は、タイラー・コーエン。2011年、英エコノミスト誌の「今後最も世界に影響を与える経済学者の一人」に選ばれた人物。

その彼が、現代の"大停滞"の原因についてこう述べている。

イノベーションの主な対象が公共財から私的財に移行した。このひとことに、現在"大停滞"を生み出しているメカニズムが凝縮されている。

イノベーションの対象が公共財から私的財に移行した、とはどういうことか。

過去のイノベーションの代表例は、電灯、自動車、航空機、電話、写真、テレビなどだろう。そして、現在のイノベーションの代表例は、なんと言ってもインターネット。

これまでのイノベーションとインターネットの違いはなんだろうか?

・収入を生み出しづらい
・利用するのに技能が必要
・雇用を生み出す力が小さい など

これらは現在の代表的な会社である、Google、Facebook、Twitterなどをみればわかるだろう。

このイノベーションの変化が、所得格差の拡大、世帯所得の伸び悩み、金融危機などを生み出したとコーエンは言う。

さて、今後はどうなるのか?いくつかの明るい光も見えてきているようだ。コーエンの言う、明るい光は下記のとおり。

・インド、中国がイノベーションの担い手になっていく。また、両国が消費者としてイノベーションを後押しする。
・インターネットのおかげで科学的な学習とコミュニケーションが格段に容易になった。その結果、多くの人が高い生産性を発揮できるようになった。
・教育の改革をおこなうべきだという声が強まってきている。

インターネットが普及したおかげで、場所を選ばずに入手できる情報が格段に増えた。それにより、多くの人が今までより良い学習の機会を得て、さらに高い生産性を発揮するチャンスを掴んだ。つまり、今まで場所によりチャンスがなかった人たちにチャンスが与えられたということ。

イノベーション開発に従事する人が増えれば、良いイノベーションが生まれる可能性が高まる。良いイノベーションが生まれれば、今の”大停滞”も改善されるということだろうか。

最後に、現在に対する著者の提案。

・科学者の社会的地位を高めよ。科学振興の面でも、名誉と金という二種類のインセンティブを有効に機能させよ。
・政治の機能不全を増幅させないように努めなくてはならない。

科学者の社会的地位を高めよという提言に賛成。科学力と経済力は関係していると思うから。科学力が弱小になると、経済力も弱小になるのではないか。

TAROU

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